キルリアのキリ「ルギア君、食堂に来てください。」
ルギア君「ふむ。時間的に早い気がするが。」
キリ「いいから!」
食堂。
皆「お誕生日おめでとう!」
ルギア君「うむ。ありがとう。」
ロゼリアのロザリー「うん、じゃあ、まずは、乾杯から行きましょう。」
皆「乾杯〜!」
ロザリー「では、皆さん、食べましょうか。」
ルギア君「・・・乾杯以外にも何かあるから、少し早い時間からやったんじゃなかったのか?」
ドンちゃん「さあ。ロゼリアとキルリアとカイン君が計画したものだからな。」
ルギア君「ふーん・・・この魚介類うまいな。」
ドンちゃん「ん? これ魚介類だったのか!」
ルギア君「明らかに魚か貝だと思うが。」
ドンちゃん「どおりでなんかいつも食べているものと違うと思ったら・・・」
ルギア君「魚介類と肉は全然違うよ。」
ドンちゃん「んー、言われてみればそうだな。ところで、これ飲むか?」
ルギア君「それはまさかメタノールとかいうものでは・・・」
ドンちゃん「だね。」
ルギア君「さすがにメタノールは遠慮しておくよ。」
ドンちゃん「そんなこと言わないでよ」
ルギア君「いや、炎タイプ以外には毒だから(笑)」
ドンちゃん「そうかなぁ・・・」
ルギア君「・・・なんだこれは?」
ディアルガ「何がだ?」
ルギア君「この新聞のここに『新種モンスター発見?』っていう記事があるだろ?」
ディアルガ「ふむ。あるな。」
ルギア君「この記事には、・・・」
6月28日*1正午過ぎ、ふぶきのしま*2頂上付近でオニドリルに似た謎な生物を発見したという情報を入手した。発見者によると、オニドリルより嘴(くちばし)が丸く、尾が太くてまわりのものを薙(な)ぎ倒すことができ、さらにはオニドリルが覚えられるはずのない『ねむりごな』を使用してきたという。明らかに別種であるが、ネイティオ警察本部はオニドリルが『ねむりごな』を使用する程度の異常は比較的頻繁に見られるとして、相手にしていないことがわかった。当社の調査員のぺリッパーが現場に向かい、事実かどうか確認しようとしたが、現場には既に何も残っていなかった。
なお、発見者の証言に『尾の羽が虹色に輝いていた』というものがあり、発見者が伝えている大きさからもホウオウであるとも考えられるが、明らかにホウオウも『ねむりごな』を使用することができないため、謎に包まれている。
ルギア君「・・・って書いてあるんだが。」
ディアルガ「それが、どうしたんだ?」
ルギア君「この説明から考えるときっと『ヒプノック』っていうモンスターだな。」
ディアルガ「ということは新種なのか?」
ルギア君「いや、違うよ。『ヒプノック』っていうのは、まったく別の世界のモンスターなんだ。」
ドンちゃん「どういうことだ?」
ルギア君「たぶん嵐や竜巻に巻き込まれたり、なんかの衝撃でやってきたんだろう・・・ちょうど僕達みたいに*3。」
ドンちゃん「なるほど。で、なんでそれを知っているんだ?」
ルギア君「・・・なんでだろうね(笑)」
ディアルガ「ネイティオ警察本部にも、ぺリッパー新聞社にもこの『発見者』にも伝えてあげれば良いのに。」
ルギア君「『ヒプノック』が出す催眠作用のあるものは『粉』ではなくてなんか『液状の塊』なはずなんだよな。」
ディアルガ「ほう。そこだけが違うのか。そのぐらいの見間違いぐらいは誰だってあるだろう。」
ルギア君「まあね・・・もしみんなが『ヒプノック』を見付けたらすぐ逃げること。さもないと眠らされてぼこぼこにされて痛い目に逢うだろうからね。」
皆「はい!」
ルギア君「なんか元気の良すぎる返事だな。まあ、ある程度自信のある者なら手を出してもかまわないが。まずは相手の動きをよく観察してから攻撃してくれよな。」
ディアルガ「それは、鉄則だな。」
ルギア君「ちなみにオニドリルとかホウオウに似ていると報道されているから『鳥』だろうと思っちゃうけど、『ヒプノック』は『龍』なので皮が堅いからその辺も気を付けてな。」
ディアルガ「龍って俺達もそうだが、カイリューとかのことか?」
ルギア君「まあ、似たような分類だね。」
ディアルガ「パルちゃん、明日見に行こうぜ。」
パルちゃん「・・・僕と・・・ですか?」
ディアルガ「そうだ。」
パルちゃん「・・・」
ディアルガ「嫌か?」
パルちゃん「いや・・・そういうわけじゃ・・・」
ディアルガ「行ったところで死にはしないって」
パルちゃん「そうかな・・・」
こうしてパーティーは厳かに(?)最後まで行われたのでした。
つづく。