ルギア君の戯言

雑多な記事。

ファイルシステム

キリルン「今日は何をしていらっしゃるのですか?」
ルギア君「ん? まあ、事務作業をする為のプログラムを作っているところだ。」
キリルン「事務作業ってなんですか?」
ルギア君「ファイルのコピーだ。」
キリルン「へぇ。」
ルギア君「まるごとコピーするには無駄があるが、かといってひとつづつコピーしたら大変で、なおかついつもコピーするファイルが決まっているときに使えるプログラムを作っているんだが、ひとつ気になることがあってね・・・」
キリルン「何?」
ルギア君「教えてあげるからそんな遠いところにいないでこっちに来てよ。」
キリルン「良いんですか?」
ルギア君「誰がそんな遠めで話せって言ったんだ?」
キリルン「私共のリーダーがそのようなことを・・・」
ルギア君リーダーって誰だっけ?」
キリルン「えーっと、確かリリアンでしたね。」
ルギア君「わかった。じゃあ、この話が終わったらそのものを呼んで来て。」
キリルン「はい。」


キリルンは行こうとした。


ルギア君「話が『終わったあと』だ。今はこっちに来なよ。」
キリルン「・・・はい。」
ルギア君「いまここに、こういうディレクトリ構成がある。」

root_dir
 +-file1
 `-sub_dir1
    +-file2
    +-sub_dir2
    |  `-file3
    `-sub_dir3
       +-file4
       `-sub_dir4
          +-file5
          `-link -> /root_dir/sub_dir1/sub_dir2

キリルン「はい。」
ルギア君「もしこの状態で、」

$ cd /root_dir/sub_dir1/sub_dir3/sub_dir4
$ cd ./link/../
$ ls

ルギア君「したら、何が出てくると思う?」
キリルン「えっと、file5 と link が出ると思います。」
ルギア君「実際にやると、」

$ ls
file2  sub_dir2  sub_dir3

ルギア君「ってなるんだ。」
キリルン「1つしか『..』が無いのに2つも戻っちゃうんですか?」
ルギア君「いや、違うんだ。link は /root_dir/sub_dir1/sub_dir2 を差しているだろ。」
キリルン「はい。」
ルギア君「そこの親ディレクトリだから、./link/.. は /root_dir/sub_dir1 になるんだ。」
キリルン「難しい話ですね。」
ルギア君「実は、」

$ cd /root_dir/sub_dir1/sub_dir2
$ ls -a
.  ..  file3

ルギア君「『..』っていうのがあるだろう?」
キリルン「ありますね。」
ルギア君「『..』はハードリンクみないなもので、/root_dir/sub_dir1/sub_dir2 にある『..』は常に /root_dir/sub_dir1 を差すんだ。」
ルギア君「だから、 /a/b/c/d/../e/f/g は /a/b/c/e/f/g になるとは限らないんだよね。」
キリルン「勉強になりますね。」
ルギア君「というのを今し方改めて実感した・・・という話だ。」
キリルン「そうですか・・・あ、呼んできますね。」
ルギア君「ああ。」


・・・10分後。


リリアンルギア様が私をお呼びとはどういうことかしら。」
ルギア君「うん、ちょっと話がしたい。」
リリアン「わかりましたわ。」
ルギア君「えーっと、まずは、『ルギア様』じゃなくて僕は『ルギア君』だ。」
リリアン「『ルギア様』じゃ、駄目なんですか?」
ルギア君「ああ、駄目だ。『ルギアさん』ならまあ、多少は許せるが『ルギア様』は駄目だ。」
リリアン「どうしてですか?」
ルギア君「僕は尊敬されるポケモンじゃない。っていうのと、まあ、他にも訳はあるが、今ここで言っても仕方がない。」
リリアン「そうなのですか。」
ルギア君「だから僕に対して尊敬語も丁寧語も使うな。他のキルリアロゼリアにも言っといてくれ。」
リリアン「わかりました。」
ルギア君「ただ、ディアルガパルちゃんは僕と違って尊敬に値するポケモンだから、尊敬語を使ってもよいが、彼らも大体は嫌うだろうな・・・。」
リリアン「そうなんですか。」
ルギア君「あと、話す時にそこに居られても困る。」
リリアン「邪魔でしたか、それは大変失礼しましたわ。」
ルギア君「違う。もっと近くに来て話してくれって言っている。」
リリアン「・・・構わないのですか?」
ルギア君「もちろんだ。だいたい、そこだと遠くて聞き取りにくい。」
リリアン「・・・」
ルギア君「最近耳がちょっと悪くなってきててな・・・」
リリアン「・・・わかりました。次から気をつけさせます。」
ルギア君「ああ、あと、何故いつもここに来るのがキリルンなんだ?」
リリアン「ご不満ですか?」
ルギア君「いや、不満というわけじゃないが、もっと他のキルリアロゼリアとも触れ合いたい。」
リリアン「そうでしたか。」
ルギア君「以上だ。」
リリアン「では、早速指導してきます。」
ルギア君「よろしく頼む。」