第2版。基本的に正確な情報を載せるとともに、整理を施したもの。ある程度まとまったら Wiki にも移します。
準備
Momonga Linux をインストールするには何が必要ですか?
Momonga Linux は インストールDVDの販売等は行っていないため、自分でインストールDVDを作成する必要があります。DVDのイメージは ISO9660 の形式で配布されているため、その形式をDVDに焼くことのできる環境が必要です。
Windows が入っているんですが、どうすればよいですか?
デュアルブートは可能なので、HDD に空き領域があれば、Windows はそのままでインストールできます。詳しくはデュアルブートの項で説明します。
外付けのHDDにインストールできますか?
未確認です。ご自分の責任で確認してください。外付けHDDのブートは方法がいろいろあります。ネットワーク上に情報がありますので、探してみてください。
HDDに未フォーマットの空き容量がありません
- デスクトップPCで分解して新たにHDDを足せる場合は、新しいHDDを買ってくることをお薦めします。
どうしても1つのディスクに共存させたい場合は、下記の方法で空き領域を作成できます。もちろん、他のOSで利用しているパーティションがいっぱいでは作れません。
- 必要なデータはバックアップをとってください。
- Momonga Linux の LiveDVD をダウンロードして DVD-R に作成してください。
- LiveDVD を起動すると、GNOME が起動しますので、起動後、[Alt]+[F2]を押すと、アプリケーションの実行というダイアログが出ますので、入力欄に gparted と入力し、[実行]をクリックしてください。
- 右上のリストボックスから空き領域を作成したい HDD を選びます。HDD が複数ある場合は、Linux カーネルが認識した順番に、/dev/sda、/dev/sdb、/dev/sdc、・・・といった具合に変化していきます。
- 空き領域を作成したい場所の前のパーティションを右クリックし、[リサイズ/移動]を選択します。
- 「後側の空き領域」の欄に必要な空き領域にMB単位で入力し、[リサイズ/移動]をクリックします。Momonga Linux のインストールには 15GB 以上あると良いです。15GBは15,360MBです。google:15GBをMBに
- 実行する内容を確認したら、ツールバーの「適用」をクリックすれば、リサイズが実行されます。削除やフォーマットならすぐにできるんですが、リサイズはかなり時間を要しますので御注意を。
- リサイズしたパーティションがNTFSの場合のみ: リサイズが完了したら、[システム]→[シャットダウン]で[再起動]を選択し、Windows を起動します。起動前にディスクのチェックを行いますので、しばらくかかります。Windows が起動したら完了です。
- NTFSなのにWindowsが入っていない場合: まさかそんなことはないだろうと思いますが、その場合は、せっかく Linux を使うのだからあきらめて ext3 にフォーマットしなおすことをお薦めします。フォーマットも先ほどの GParted でできます。
インストール
デュアルブートするにはどうすれば良いですか?
デュアルブートは後からでも設定できますが、インストール時に設定した方が優しく設定できます。
例えば、
パーティション | OS | ファイルシステム |
---|---|---|
/dev/sda1 | Windows XP | NTFS |
/dev/sda2 | Windows XP のリカバリパーティション | FAT32 |
/dev/sda5 | Momonga Linux | ext2 |
/dev/sda9 | FreeBSD | UFS2 |
で、/dev/sda5 に Momonga Linux をインストールしようとしています。
インストール途中でエラーが発生します。
インストール後
ログイン画面が出てきましたがユーザー名とパスワードがわかりません。
ユーザー名とパスワードは初回起動時に起動する firstboot によって設定することになっています。
firstboot が起動しない場合は、以下のことをお試しください。
- 有線LANに接続する
- 無線LANが ON になっている場合は OFF にする。
- ボタンではなく、スライドスイッチになっている場合によく起こるみたいです。
- それでもダメなら、ネットワークから分離して起動してください。
以上のことをやっても firstboot が起動しない場合は、以下のように実行してください。
ログイン画面が出てきたら、[Ctrl]+[Alt]+[F1]を押す。
login: に対して root 、Password: に対してインストーラーで設定した root のパスワードを入力し、root にログインします。
[root@lugia-castle ~]#
のようなのがあらわれます。lugia-castle はインストーラーで設定したか、ルーターから割り振られたホスト名です。
[root@lugia-castle ~]# adduser hogehoge -m [root@lugia-castle ~]# ls /home hogehoge lost+found
adduser に -m を渡すと、ホームディレクトリを作成してくれます。/home が別パーティションになっている場合には lost+found がありますが、そうでない場合は、ありません。
[root@lugia-castle ~]# passwd hogehoge Changing password for user hogehoge. New UNIX password: BAD PASSWORD: it does not contain enough DIFFERENT characters Retype new UNIX password: passwd: all authentication tokens updated successfully.
同様に、passwd コマンドを使ってパスワードも設定してください。なお、パスワードには任意の記号も使えます。
ログイン後
タッチパッドで、タップができません。
/usr/share/hal/fdi/policy/20thirdparty/10-synaptics.fdi /usr/share/hal/fdi/policy/10osvendor/10-x11-input.fdi
をバックアップを取った上で削除し、
/etc/x11/xorg.conf
に以下の項目を追加してください。
Section "ServerLayout" Identifier "Default Layout" Screen 0 "Screen0" 0 0 InputDevice "Keyboard0" "CoreKeyboard" InputDevice "Synaptics" "CorePointer" # この行を追加 EndSection Section "InputDevice" Identifier "Synaptics" Driver "synaptics" Option "Device" "/dev/input/mice" Option "Protocol" "auto-dev" Option "Emulate3Buttons" "yes" Option "SHMConfig" "on" EndSection
その後、gsynaptics や ksynaptics で設定可能です。ksynaptics は libsynaptics の影響で正しく動作しない場合があります。
無線LANが使えません。
無線LANが以下のものの場合には、それぞれ Momonga Project で提供しているファームウェアをインストールするだけで使えます。
- Intel Wireless
- 3945
- 4965
- 5000
- Intel PRO Wireless
- 2100
- 2200
- RaLink
- rt61 (RT61, RT2500, PCI接続のみ)
- rt73 (RT73, USB接続のみ)
それぞれ
# yum install iwl3945-firmware # yum install iwl4965-firmware # yum install iwl5000-firmware # yum install ipw2100-firmware # yum install ipw2200-firmware # yum install rt61pci-firmware # yum install rt73usb-firmware
でインストールしてください。
また、以下のドライバは存在しますが、ライセンスの関係で Momonga Project ではファームウェアの配布をしておりません。
- Broadcom
- bcm4303 (802.11b-only chips, uses b43legacy)
- bcm4306 (Rev. 2 uses b43legacy, Rev. 3 uses b43)
- bcm4309 (only the 2.4GHz part)
- bcm4311 rev 1 / bcm4312
- bcm4311 rev 2 / bcm4312
- bcm4312 (only the 2.4GHz part)
- bcm4318
Momonga Project では b43-fwcutter は提供しておりますので、
$ sudo yum install b43-fwcutter $ export FIRMWARE_INSTALL_DIR="/lib/firmware" $ wget http://downloads.openwrt.org/sources/broadcom-wl-4.80.53.0.tar.bz2 $ tar xjf broadcom-wl-4.80.53.0.tar.bz2 $ cd broadcom-wl-4.80.53.0/kmod $ sudo b43-fwcutter -w "$FIRMWARE_INSTALL_DIR" wl_apsta.o
でできます。
ファームウェアをインストールしたら、一度リブートしたら、[Alt]+[F2]で nm-applet を起動し、出たアイコンを右クリックして[無線を有効にする]を何回かクリックしてランプが点灯するなどハードウェア的にオンになったことを確認してください。スライドスイッチの場合は、ONにしておいてください。
しばらくすると、無線ネットワークの欄に接続可能なアクセスポイントが出ると思いますので、接続したいアクセスポイントを選択してください。WEPキーが文字列の場合、「WEP 128bit パスフレーズ」は用いずに、「WEP 40/128bit ASCII」を使わないと接続できないと思います。
なお、Linux の場合、AOSS 等は使えませんのでご注意ください。
英語なんですが・・・
Momonga Linux はセッションごとに言語を設定しているので、ログイン画面の言語と、ユーザーの言語と、rootの言語はそれぞれ別になります。
- [Alt]+[F2]でアプリケーションの実行ダイアログを出し、sdr と入力して[実行]をクリックします。
- Language を [Japanese (UTF-8)] にすれば、次回のログイン時から日本語になります。
- SDR には [Japanese (EUC-JP)] も用意してありますが、Momonga Project では UTF-8 の利用をお薦めします。
なお、SDR は [システム]→[設定]→[SDR デスクトップ環境]でも起動できます。
KDE を使いたいのですが・・・
Momonga Linux では KDE 4.1 を採用してしまったため、他のディストリビューションと同じようには使えないかもしれませんが、それでもよいというのなら、上の「英語なんですが・・・」と同様に SDR を起動し、Session という項を KDE にすることで次回ログインから KDE が使えます。
SDR は KDE では [Kメニュー]→[プログラム]→[Mo! システム設定]→[SDR デスクトップ環境]で起動できます。
Compiz Fusion を使いたいのですが・・・
さきほどと同様に fusion-icon を起動してください。
起動に失敗する場合は、X で設定が必要です。
詳しくはDeveloper at Momonga Project - Compiz Fusionの使い方をごらんください。
コンソールから起動した場合は、[Ctrl+C] で終了すると大変なことになりますので御注意を。
ソフト○○を使いたいのですが・・・
GNOME | [システム]→[システム管理]→[ソフトウェアの追加/削除] |
KDE | [Kメニュー]→[プログラム]→[Mo! システム設定]→[ソフトウェアの追加/削除] |
で探してみてください。
なかったら言ってくれると追加してくれる・・・かもしれません。
または、サポート対象外になりますが、ソースをダウンロードしてご自分でビルドしていただいてもかまいません。
Momonga が提供しているパッケージを全部インストールしたい場合は、
$ su - Password: (← root のパスワードを入力) # yum install "*"
の方が早いです。
Windows のファルダにアクセスできますか
はい。できます。
GNOME では外付けを何も差していない状態で、[場所]→[○○GBのメディア]と記載されたものが内蔵のNTFSパーティションになります。
KDE でも同様に、左下のコンピュータのアイコンをクリックし、[○○GBのメディア]と記載されたものをクリックするとアクセスできます。
ただし、マウントの際は root のパスワードが必要ですので御注意ください。
標準ではマウントしないように設定した ext3 ファイルシステム等も一緒に表示されますので、御注意ください。
外付けの場合は差してしばらくするとポップアップウィンドウが表示されますので、それにしたがってください。なお、KDE の場合は先に表示される方が KDE3 のダイアログになりますが「新しいウィンドウで開く」は使えませんので御了承ください。
ほかの Windows OS の入ったパソコン内のフォルダにアクセスするには以下の手順でできます。
- Windows 側で、フォルダを共有するように設定します。バージョンにより方法は異なりますので、マイクロソフトのページでご確認ください。
- Momonga 側のファイアーウォールを解きます。
- GNOMEでは[システム]→[システム管理]→[ファイアーウォール]で、KDEでは、[Kメニュー]→[Mo! システム設定]→[ファイアーウォール]でファイヤーウォールの設定を起動します。
- root のパスワードを入力します。
- 信頼できるサービスのところで Samba と Samba Client にチェックを付け、適用をクリックします。
- 警告が表示されますので、「はい」をクリックします。
- GNOME ならファイル・ブラウザ、KDE なら Dolphin (ファイルマネージャ)を起動し、アドレス入力欄に smb:/ と入力します。
- 入力欄は home の左のボタンとか ホーム とかかれた箇所をクリックすると出てきます。
- ワークグループが表示されますので、目的のパソコンのあるワークグループを選択します。
- Windows XP のデフォルトでは MYGROUP です。
- 大抵はルーターを越えられないように設定してありますので、パソコンが Momomnga の他に1台しかない場合は確実にそのグループ内にそのパソコンは入っています。
- ワークグループに含まれるPCが表示されますので、目的のパソコンを選択します。
- 共有されているフォルダの一覧が表示されますので、目的のフォルダを選択します。
- Dolphin でアクセスしている場合、日本語のフォルダやファイルがあると、「突然プロトコルが落ちた」というエラーが発生することがありますので、英語名に修正するか、Nautilus (GNOME のファイル・ブラウザ)を御利用ください。最新版の Dolphin では修正されています。
音がなりません
まず基本的な問題として、
- スピーカーの電源は入っていますか
- 配線は間違っていませんか
- GNOME または KDE の音量設定がミュートになっていませんか
- GNOME は右上にあるスピーカーアイコンで設定します。
- KDE は右下にあるスピーカーアイコンで設定します。
- 無ければ kmix で起動してください。
どれも間違っていなければ以下のことをおためしください。
- alsa-plugins-pulseaudio を削除してログインしなおしてみる
- (工事中:加筆求む)
MIDI が再生できません
リソースを食うという理由(?)で、Momonga Linux では MIDI 音源を常駐させていません。
とはいっても、通常 MIDI を聞く際には、timidity++ を使いますので、わざわざ timidity++ を常駐させておく必要はないように感じます。
timidity++ はデフォルトではインストールすらされていませんので、必要な方はインストールしてあげてください。
常駐させたい場合は、
$ timidity -iA -Os
で常駐します。
flash がインストールできません。
adobe の rpm では正しくインストールできないようです。
OmoiKondara をつかってあげてください。
詳しくはDeveloper at Momonga Project - OmoiKondaraQuickStartを参考にやってみてください。
flashplayer-plugin をインストールするのに必要なものは以下の通り。
- build-momonga
- OmoiKondara の実行に必要です。
- libflashsupport
また、
- gnash-plugin
- swfdec-mozilla
は削除が必要ですが、これらはデフォルトではインストールされていません。
ちなみに、Linux 版の flash player はデフォルトの SCIM では入力欄での切替えができませんのでご注意ください。
コマンドライン(ターミナルエミュレータ)の使い方を教えてください。
コマンドのマニュアルを HTML 化したページとして、
などがあります。HTML 化されたものですと、検索等が容易にできますので、活用してください。
また、コマンド名がわかるんだけど、それらの使い方がわからないという場合には、
$ man [コマンド名]
で瞬時に上の JM Project と同文のマニュアルを出すことができます。
プログラミングできる環境は提供されていますか?
デフォルトの状態で以下の言語が使えます。カッコ内は実行またはコンパイルコマンド名あるいは実行可能な環境。
- GCC
- C (gcc)
- C++ (g++)
- Fortran (gfortran)
- Ruby (ruby)
- Perl (perl)
- AWK (awk)
- Python (python)
- PHP (php)
- JavaScript (KDE、HTML上、OpenOffice 内)
- OpenOffice BASIC (OpenOffice 内)
- LOGO (KTurtle 内)
- KTurtle は kdeedu の中に入っています。
また追加インストールすることで、以下の言語が使えます。
注意するべきアプリケーションの扱い方
GUIなんて直感で操作できるものと感じているのですが・・・
他にもあれば追記をよろしく。
Qt-BSch3V
水魚堂から提供されているライブラリは /usr/share/qtbsch3v/LIBV に入ってます。
Rosegarden
jackd を使う場合は、サービス設定では無く、コマンドラインから起動した方が柔軟性に富みますし、root で動いていると正しく接続できない場合があるようです。
Rosegarden に限った話ではありませんが、音飛びが発生する場合は、あなたのユーザーを jackuser、pulse、pulse-rt、pulse-access に追加すると、改善できるかもしれません。
*1:http://www10.plala.or.jp/palm84/livecd_usb.html などを参考に。